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消防法における灯油の扱い
灯油は、消防法における危険物に指定されているものです。危険物に分類されるものは、以下のような特徴を持っています。 【危険物の特徴】- 発火・引火する性質を持っている
- 火災発生の危険性が大きい
- 火災が拡大する危険性が高い
- 発火・引火した際に消火が難しい
- 引火点以上の高温になった場合に引火する
- 揮発しやすく、蒸気になったものは低所に滞留しやすい
- 容器を激しく揺らすなどした際は静電気を帯びやすい
灯油を保管する際に守るべきポイント
灯油を保管する際には、いくつか押さえておきたいことがあります。 保管時の安全性を確保するためにも以下の4点を確認しておきましょう。火気使用場所の近くには絶対に保管しない
火気使用場所の近くで保管すると引火・発火する恐れがあります。目安として、火気から2メートル以上離れている場所に置くようにしてください。 また、布などに染み込んだ状態では危険性が増大します。 安全のためにも火を取り扱っている場所の近くでは保管しないようにしましょう。直射日光の当たらない暗所で保管する
できるだけ涼しい日陰で保管するのが基本です。 特に夏場は直射日光の当たらない屋内でも熱がこもりやすくなるため、同様に注意しなければなりません。 灯油の劣化を防ぐためにも直射日光に気をつけましょう。消防法令に適合した保管容器を選ぶ
どのような容器に灯油を保管するのかも重要です。灯油の保管容器は消防法令によって強度・材料が指定されています。 飲料水用のペットボトルを使用するのは危険です。灯油用として販売されている容器を使う必要があります。容器の蓋をしっかりと締める
容器の蓋をしっかり締めておかないと、倒れたときにこぼれたり、揮発してしまったりする恐れがあります。また、雨やホコリが混入して劣化することもあるので、必ず密栓してから保管することが大切です。灯油の保管期限に影響を与える要素
灯油の保管期限に影響を及ぼす主な要素には、紫外線・温度・水分・空気の4点が挙げられます。 紫外線 直射日光が当たる場所で保管すると紫外線の影響を受ける。冬場であっても保管場所には注意が必要。 温度 直射日光による温度上昇や、高温になりやすい場所での保管は灯油自体だけではなく、容器の劣化も招く。気温差により結露が発生すると灯油内に水滴が混入することもある。 水分 きちんと蓋をせずに日の当たる場所に保管した場合、容器内に水が混入するリスクがある。 空気 空気に触れた灯油は徐々に劣化していく。特に灯油容器内の灯油量が少ない場合は劣化が進みやすい。 これら4つには十分に注意しましょう。劣化した灯油を見分ける方法
灯油の状態が正常か判断するためには、劣化状態のサインを知っておきましょう。 劣化した灯油には以下のような変化が見られます。 【劣化した灯油の特徴】- 黄色や茶色に変色している
- 異臭がする