「事務所や店舗を安く構えたい」
「所有地をビジネスに有効活用したい」
こうした希望を叶える手段として近年注目されているのが、低コストかつ短工期で設置できる、風呂・トイレ付きユニットハウスです。水回りが完備されているため、長時間の業務や住居兼事務所としても快適に運用できます。シャワーや浴室が必要なエステやジム、宿泊業などの開業にも最適です。
本記事では、風呂・トイレ付きユニットハウスの価格相場やメリット、設置前に把握すべき確認ポイントを解説します。予算内で賢く事業拠点を構築するための判断材料として、ぜひお役立てください。
風呂・トイレ付きユニットハウスは存在するのか

結論として、風呂・トイレ付きのユニットハウスは一定数流通しています。品質も年々向上しており、デザイン性や断熱性、耐久性に優れた製品が数多く登場しています。
標準付属タイプとオプション追加タイプの2種類が存在
風呂・トイレ付きユニットハウスには、大きく分けて2つのタイプがあります。製造段階で水回り設備が標準で組み込まれているタイプと、基本のユニットハウスにオプションとして水回り設備を追加するタイプです。
それぞれの特徴を理解し、ご自身の目的や予算に合ったものを選びましょう。
| タイプ | 特徴 | メリット | デメリット |
| 標準付属タイプ | 製造段階でユニットバスやトイレが組み込まれている | ・見積もりがわかりやすい ・防水・断熱設計が最適化されている | ・間取りや設備の自由度が低い ・好みの設備に変更できない場合がある |
| オプション追加タイプ | 基本のユニットハウスに後から水回り設備を追加する | ・設備のグレードや配置の自由度が高い ・こだわりの空間を実現しやすい | ・現地での工事範囲が広がりやすい ・総額費用が変動しやすい |
風呂・トイレ付きユニットハウスの主な活用用途
風呂・トイレ付きユニットハウスは、その利便性の高さからさまざまな用途で活用されています。ビジネスでの代表的な活用シーンは以下のとおりです。
| 活用シーン | メリット |
| 店舗(整体院・エステサロンなど) | 施術後のシャワー提供による、顧客満足度の向上テナントと異なり退去時の原状回復費用を抑えられる |
| 小規模オフィス・SOHO | 専用のトイレ・風呂(シャワー)により深夜作業や泊まり込み、仮眠など柔軟な働き方を実現自宅敷地内であれば通勤時間がゼロになり、ワークライフバランスが向上 |
| 従業員用の休憩所 | 快適な休憩環境の提供により、従業員の満足度向上と離職防止に貢献現場でのシャワー利用が可能になり、夏場の労働環境が改善 |
また、風呂やトイレに加えキッチンを追加すれば、飲食店や居住空間としても活用できます。
風呂・トイレ付きユニットハウスのメリット

ユニットハウスは単に便利なだけではありません。開業コストの削減や迅速性、将来的な事業変化への対応力など、経営面でも多くのメリットがあります。
固定費を抑えつつ、迅速に事業をスタートさせたい方にとって、有力な選択肢となり得ます。
一般的な建築よりも低予算で生活環境を構築できる
ユニットハウスは、在来工法で一から建物を建てる場合に比べ、低予算で生活環境を構築できます。なぜなら建材の多くが規格化されているため、材料費や人件費を削減できるからです。
また、工場での機械的な組み立てが中心のため、工期が天候に左右されにくく、現場作業員のスキルによる品質のばらつきが少ない点も特徴です。高品質な空間を低価格で手に入れられるため、個人から法人まで幅広いユーザーに選ばれています。
短期間での設置が可能
ユニットハウスは工場で内装や設備までほぼ完成させた状態で出荷されます。現地での作業は基礎工事とユニットの据え付け、ライフラインの接続が中心のため、比較的短期間での設置が可能です。
工事期間については依頼先の状況にもよりますが、最短1日で完了する場合もあります。店舗やオフィスの開業準備を迅速に進めたい方にとって、短期間で工事が完了するのは大きな魅力です。
移転と売却がしやすい
ユニットハウスはトラックとクレーンの両方を搭載したユニック車を使った移動を前提に設計されています。そのため、事業の拠点を移す必要が生じた場合もスムーズに移転できます。
また、中古での取引も活発に行われているほか、買取サービスも存在しているため売却も容易です。「移せる・売れる」という選択肢がある点は、事業に関する意思決定を求められる方にとって大きな安心材料となりえます。
増築・減築が容易
事業の成長に合わせ、空間の広さを柔軟に変更できるのもユニットハウスの特徴です。新規ユニットを追加するだけで増築できるため、開業当初は最小限の構成でスタートし、従業員の増加や事業拡大に合わせて空間を広くするといった使い方にも柔軟に対応できます。
ユニットを切り離すだけで減築できるため、スペースの最適化も容易です。さらに、切り離したユニットは売却でき、別の場所に配置すれば新たな拠点や倉庫などとしても活用できます。
風呂・トイレ付きユニットハウスの価格相場

ユニットハウスの価格は仕様や設置条件で大きく変動するため、多くのメーカーで問い合わせや見積もりありきとなっています。しかし、資金計画を立てるうえである程度の相場観は把握しておくことが望ましいでしょう。
そこで以下では、風呂・トイレ付きユニットハウスの新品と中古品におけるおおよその相場と、本体以外にかかる費用を解説します。
新品の価格相場
新品の風呂・トイレ付きユニットハウスは、サイズや仕様によって価格が大きく異なります。あくまで目安ですが、3〜4坪程度のコンパクトな空間にユニットバスを追加する場合で、300万円程度からとなります。
居住性を高めたワンルームタイプであれば、500万円以上となるケースがほとんどです。加えて、断熱性能の強化や内装材のグレードアップといった、カスタマイズをする場合はさらに予算が増加します。
中古の価格相場
中古品であれば、新品よりも安価に手に入れられます。例えば、5坪程度の風呂・トイレ付きタイプで250万円〜350万円程度が相場です。多少の使用感があるものであれば、150万円〜200万円程度で見つかる場合もあります。
ただし、中古品は補修費用がかさみ、結果的に新品と変わらない価格になる可能性もあるため、販売価格だけで判断するのは危険です。外壁のサビや凹み、内装の汚れや設備の劣化などは個体によって状態が大きく異なるため、必ず現物を確認しましょう。
本体以外にかかる費用
ユニットハウスの導入で注意が必要なのが、本体価格以外に発生する費用です。特に以下の費用は総額に大きく影響するため、事前に把握しておきましょう。
| 本体以外にかかる費用 | 詳細 | 費用の目安 |
| 運搬・設置費用 | ユニットハウスを工場から設置場所まで運び、クレーンで設置するための費用 | 4万円〜10万円程度 |
| 基礎工事費用 | ユニットハウスを設置するための基礎を造る費用 | 20万円〜65万円程度(1坪あたり4万〜13万円) |
| 電気・給排水工事費用 | 電気の引き込みや、キッチン・風呂・トイレの給排水管を接続するための工事費用 | 50万円〜200万円程度 |
| 内装工事費用 | 壁紙の張り替えや床材の変更などを行う費用 | 30万円〜150万円程度 |
| 建築確認申請費用 | ユニットハウスを建築物として設置する場合に必要な申請手続きの費用 | 50万円〜70万円程度 |
なお、上記費用はユニットハウスの仕様や設置場所によって変動します。見積もりを依頼する際には、総額を必ず確認しましょう。
風呂・トイレ付きユニットハウスを設置する前に確認すべきポイント

ユニットハウス導入におけるトラブルを防止するには、事前の確認が不可欠です。
特に法規制・敷地条件・ライフラインの3点は、コストや工期に大きく影響するため、見積もり依頼の前には可能な限り確認しておきましょう。
法的要件
ユニットハウスも建築物の一種であり、建築基準法や都市計画法による規制を受けます。行政処分や罰則などのリスクを避けるため、以下の点は必ず確認しましょう。
| 確認項目 | 詳細 |
| 建築確認申請の必要性 | 基礎を設けて定着させるユニットハウスは、一部例外を除き建築確認申請が必要 |
| 都市計画法の要件 | 市街化調整区域:新たな建築が原則として制限されるエリアのため、自治体への事前確認が必要 用途地域:建物の用途が制限されるため、店舗利用などの可否を確認する必要がある |
| 建築基準法の要件 | 建ぺい率:敷地面積に対して建てられる建物の規模の上限で、地域によって異なる 容積率:敷地面積に対する床面積の割合で、用途地域(都市を商業地・工業地などに分類したもの)ごとに上限が設定されている |
参照:e-Gov|建築基準法
参照:e-Gov|都市計画法
参照:深谷市|建築物の新築、増改築時の建築確認・検査について
敷地の状態
ユニットハウスを設置する敷地の状態も確認しておきたいポイントの一つです。特に地盤の強度と敷地の傾斜は、基礎工事の費用や安全性に大きく影響するため、必ず確認しましょう。
快適性を重視するなら日当たりや風通し、近隣建物の窓位置などの確認も欠かせません。また、搬入には4〜8トン程度のユニック車が使われるため、問題なく敷地まで進入できるかどうかも忘れずに確認しましょう。
電気・水道・ガスの環境
風呂・トイレ付きユニットハウスの導入前には、敷地のライフライン状況を確認する必要があります。設置を予定する場所が電柱から電気を引き込めるか、水道や下水の配管が敷地内まで来ているかなどは事前に調査しましょう。
ライフラインの確保が難しい場合でも、状況によっては対応可能です。しかし、多額の工事費用が発生するため、土地を選ぶ際には調査の実施を推奨します。なお、ガスについては対応エリア内であれば都市ガスも利用できますが、ユニットハウスでは初期費用の安いプロパンガスを活用するのが一般的です。
カスタマイズ性を重視するならオプション利用がおすすめ

カスタマイズ性を最優先する場合は、豊富な設備を自由に組み合わせられる「オプション追加タイプ」が適しています。このタイプはトイレやエアコンといった基本設備はもちろん、キッチン、収納棚、ロッカー、玄関フードといった多種多様なオプションの追加が可能です。
ユニットハウスならではの低コスト仕様のため、費用を抑えつつ必要な機能がすべてそろった空間を構築できます。設置後であってもニーズの変化に合わせて、柔軟にレイアウト調整や設備の追加ができる点も大きなメリットです。また、壁パネルが脱着可能なタイプであれば、入口や窓の位置を自由に決められ、限られたスペースでも効率的な家具配置と動線を実現できます。
風呂・トイレ付きユニットハウスに関するよくある質問(FAQ)
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ここでは、風呂・トイレ付きユニットハウスの導入を検討している方から、よく寄せられる質問に回答します。
北海道や東北などの寒冷地でも、住居や店舗として使用できますか?
使用は可能です。ただし、標準仕様のままでは冬の寒さに対応できない可能性があるため、断熱対策を講じることが推奨されます。
対策の基本となるのは天井や壁、床に断熱材を追加することです。オプションとして断熱材のグレードアップや追加が可能なメーカーも多いため、見積もり時に必ず相談しましょう。また、より高い断熱性を求めるなら、二重サッシやペアガラスなどの利用も有効です。
固定資産税はかかりますか?
ユニットハウスであっても原則として、固定資産税がかかります。特に風呂・トイレ付きの場合は、基礎工事によって土地に定着させ、給排水などのライフラインを接続するため、建築基準法上の建築物とみなされます。
そのため、固定資産税の課税対象となるのが一般的です。ただし、設置方法によっては課税対象外と判断されるケースもまれにあるため、最終的には管轄の自治体へ確認されることを推奨します。
耐用年数はどれくらいですか?
法定耐用年数は構造によって異なります。金属造の場合、骨組みの厚みに応じて19年〜34年、簡易建物扱いの場合は7年〜10年です。どちらに該当するかはメーカーや製品の仕様により異なるため、購入前に必ず確認しましょう。
なお、適切なメンテナンスと定期的な安全確認を行えば、法定耐用年数を超えた長期間の利用も可能です。
まとめ:風呂・トイレ付きのユニットハウスで快適に過ごそう

風呂・トイレ付きユニットハウスは、低コストかつ短工期で快適な事業拠点を手に入れられる魅力的な選択肢です。さらに、増改築や移転が容易で、不要になれば売却もできるといった一般的な建築にはない柔軟性は、変化の激しいビジネス環境において大きな武器です。
事前に法的要件や敷地、インフラなどをしっかり確認して計画を進めれば、快適な環境を低予算で、トラブルの心配なく構築できます。まずは、ご自身の用途や予算、こだわりたいポイントを整理し、専門知識の豊富なプロに相談することから始めましょう。
また、ワールドシェアセリングではカスタマイズ性が高く、幅広いシーンで活用できるユニットハウスを取り扱っています。「どのようなカスタマイズが可能か」「この予算で実現できるのか」といった相談にも、専門知識を持ったスタッフが丁寧にお答えいたします。
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