省エネ計算コラム

BELSを取得すると補助金を利用できる?補助金の種類を解説

BELSを取得すると補助金を利用できる?補助金の種類を解説

近年、省エネ性能の高い住宅を購入する際に注目されているのがBELSです。BELSとは、住宅のエネルギー効率を評価・表示する制度であり、取得することでZEH関連のさまざまな補助金の利用が可能となります。

この記事では、BELSの取得により利用できる補助金の種類を紹介しています。家計の節約や快適な居住環境で暮らすことに興味がある方は、ぜひご一読ください。BELSを取得し、省エネ性能の高い住宅をお得に購入しましょう。

BELSを取得すると補助金を利用できる?

BELSとは、建築物省エネ法第7条に基づいた建築物省エネルギー性能表示制度のことです。2024年4月より、一次エネルギー消費量を星6段階、断熱性能を家マーク7段階で評価されています。

第三者機関が適切に評価するため、内容の客観性や信頼性が高く、住宅の資産価値も高くなるのが魅力といえます。

このBELSによって一定の基準を達成すると、ZEH水準達成住宅であると認められ、ZEH関連の補助金が利用できます。ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)とは、年間の一次エネルギー消費量ほぼゼロを目指す高性能住宅のことです。

外壁や窓、床などが高断熱・高気密になっており、高性能の設備を導入することで、省エネ性に優れています。光熱費を節約できるほか、室温を一定に保てるため1年を通して快適な空間で生活できます。結露やカビの発生も防げるため、健康で快適な住まいを求めている方におすすめです。

ZEH関連の補助金の種類

ZEH住宅にするためには、高断熱高気密な外装や内装、設備を取り入れる必要があります。そのため、一般的な住宅よりも建築コストが高額になるのが特徴です。

しかし、近年は国をあげて高い省エネ性能を持つ住宅の普及を推進していることもあり、各種補助金制度が用意されています。こうした制度を利用することで、住宅購入にかかるコストを抑えられます。

また、制度利用にあたっての条件や支給額は年度によって変更されることも多いため、事前に確認しておきましょう。

子育てエコホーム支援事業

子育てエコホーム支援事業は、子育て世帯や若者夫婦世帯を対象とした補助金です。令和5年度は「こどもエコすまい支援事業」という名称でしたが、令和6年度より制度名が変更されました。

子育てエコホーム支援事業では、主に子育て世帯や若者世帯に省エネ住宅の取得を促すことで、2050年カーボンニュートラルの実現を目指しています。支援対象となるのは、ZEH基準の省エネ性能を持つ新築住宅の取得や住宅の省エネリフォームです。

補助金の上限額は、それぞれ条件に応じて異なります。新築注文住宅・新築分譲住宅の場合、ZEH住宅は1戸あたり80万円、令和6年度より追加された長期優良住宅は100万円です。 リフォームの場合、上限額は20〜60万円 に設定されています。

いずれの場合もエコホーム支援事業者と契約しなければ利用できないほか、床面積が50㎡以上 必要となる、発注者または購入者が自ら居住する住宅でなければならない、土砂災害特別警戒区域外の住宅が対象などの条件があります。

地域型住宅グリーン化事業

地域型住宅グリーン化事業は、地域の中小工務店を中心としたグループにより、省エネ性能が優れた木造住宅を建てた場合に補助される制度です。この制度は国土交通省の採択を受けた事業者しか利用できないため、建築を依頼する際の事業者選びが重要となります。

地域型住宅グリーン化事業は、住宅の種類と補助タイプによって交付額が変わる仕組みを取っています。対象となる木造住宅は、認定長期優良住宅・ZEH(またはNearly ZEH)・認定低炭素住宅・ZEH Orientedの4種類に分類され、それぞれ上限額が異なっています。

一方、補助金は2種類あり、地域型住宅グリーン化事業のみとエコすまい支援事業との併用です。併用する場合は手続きが必要です。

注意点として、地域型住宅グリーン化事業は令和6年4月時点では公募が終了しています。ホームページには令和6年度における地域型住宅グリーン化事業の予定はないと記載されているものの、国土交通省が公表した予算には含まれているため、今後公募が始まる可能性を考慮に入れておきましょう。

戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH) 化等支援事業

戸建住宅ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH) 化等支援事業は、戸建て住宅のZEHやZEH+化、省エネ化やCO2削減を促進するための制度です。注文住宅や建売住宅を対象に、令和3年度から7年度までを実施期間としています。

戸建て住宅で、ZEH基準の新築住宅を購入する場合は、1戸55 万円の補助金がもらえます。蓄電システムを取り入れた場合や断熱性能等級6以上の外皮強化追加補強などを行った場合は、さらに追加の補助金を受け取れます。

LCCM住宅推進整備事業

LCCM(ライフ・サイクル・カーボン・マイナス)住宅とは、建築時から引き渡し後、解体までの全工程で排出されるCO₂の削減に取り組む住宅のことです。

LCCM住宅推進整備事業は、令和6年度1月12日に公募が終了しました。しかし、地域型住宅グリーン化事業と同じく、LCCM住宅推進整備事業も令和6年度の国土交通省予算概算要求概要には組み込まれているため、これから公募が行われる可能性があります。

令和5年度の募集要項をもとに説明すると、LCCM住宅はZEH住宅と同様に年間の一次エネルギーの消費量をほぼゼロに抑えることを目指しています。しかし、より厳しい条件を課せられているのが特徴です。

具体的には、以下の条件を満たすことが求められています。

  • 戸建て住宅の新築であること
  • 太陽光や地熱などの再生可能エネルギーを取り入れること
  • CASBEE(住宅の環境性能評価)がB+または同じ性能を有していること
条件が厳しい分、補助金の上限金額が1戸140万円と比較的高めに設定されています。

補助金を利用する際の注意点

住宅を購入し、BELSを取得したとしても、補助金を利用できない場合があります。以下で、補助金を利用する際の注意点について解説します。

早期に受付が終了する可能性がある

補助金は早期に受付が終了してしまう可能性があるため、注意しましょう。補助金の予算は限りある財源から出されており、上限額が設けられています。締め切り日までに申請しても、上限額に達した場合は受付が終了となる可能性があります。

また、補助金の受付は先着順や抽選によって決められます。人気のある補助金の場合は、申請開始後直ちに受付終了となる場合があるため、早めに申請を行うことをおすすめします。

申請書は、期日までに届いた書類のうち、不備や不足のないものを対象としています。早めに申請したとしても、不備や不足があれば受け付けてもらえない可能性が考えられます。申請する際は、一度書類を確認しましょう。

また、募集は不定期で行われている場合がほとんどです。募集期間も短く、気づけば受付日が過ぎていたケースもあります。補助金を利用する際は、行政のホームページを定期的に確認しましょう。

交付決定前に着工すると対象外となる

新築注文住宅を建てる場合や新築建売住宅を購入する場合、事前に購入や工事を始めてしまうと補助金の交付が受けられない可能性があります。補助金を受け取るためには、補助金申請を行った後、着工・購入前に必ず補助金の交付決定を待つ必要があります。

設計・建築業者が限定されている

ZEH関連の補助金を利用するためには、ZEHビルダーまたはZEHプランナーと契約する必要があります。登録事業者以外のハウスメーカーや工務店で契約した場合、補助金は受け取れません。

ZEHビルダーやZEHプランナーとは、ZEH住宅の設計や建築、改修、販売に特化している業者のことです。ZEHビルダーは建設会社、ZEHプランナーは設計事務所を指します。

ZEHビルダーやZEHプランナーは、過去に補助金停止措置を受けていない業者だけがSII(省エネに関する事業をサポートしている一般社団法人) に登録できます。

BELSによる評価を分かりやすく可視化したものに、省エネ性能ラベルがあります。

まとめ

BELSを取得するとZEH関連の補助金が利用できます。ZEH関連の住宅は、省エネ性や断熱性に優れており、健康で快適な生活を家計の負担なく実現できます。

BELSを取得するためには、ZEHビルダーまたはZEHプランナーの利用だけではなく、BELS申請の手続きが必要です。申請書を作成し、第三者機関からBELS評価書を受け取って、はじめて補助金の手続きに入ります。

ワールドシェアセリングは、BELS申請業務の代行に対応している会社です。申請書の作成から申請代行までを受け付けています。

補助金申請に必要なBELS評価書が交付された際は、当社が受け取り、納品いたします。BELS標準の住宅を購入し、ZEH関連の補助金申請をお考えの方は、ぜひ当社ホームページまでお問い合わせください。
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