女性も使いやすい快適トイレ|標準仕様・付属品と仮設トイレとの違い

女性も使いやすい快適トイレ|標準仕様・付属品と仮設トイレとの違い

「快適トイレとはどのようなものか」「女性にも使いやすいのか」といった疑問をお持ちではないでしょうか。

快適トイレは、主に建設現場で使用されている仮設トイレのひとつです。

女性にも使いやすいよう、さまざまな配慮が施されています。

ここでは、快適トイレの概要、国が普及を推進している理由を解説するとともに、国土交通省が定める標準仕様、付属品、仮設トイレとの違いなどを紹介しています。

全体像を理解したい方は、参考にしてください。

快適トイレとは

性別を問わず、誰でも快適に使用できる仮設トイレの総称です。

建設現場を性別に関わらず働きやすい環境に整備するため、現在の工事現場では快適トイレの設置が基本とされています。

国土交通省が、必ず導入しなければならない機能、付属品とより快適になる仕様、付属品を定めている点がポイントです。

必須の機能、付属品は、後ほど詳しく解説します。

出典:(pdf)国土交通省「建設現場に設置する『快適トイレ』の標準仕様決定

国が快適トイレの普及を推進している理由

国が導入を推し進める主な理由は以下の通りです。

建設現場を女性も働きやすい環境にするため

建設現場を女性にとっても働きやすい環境にするために、快適トイレの導入を推進しています。

従来の仮設トイレは、主に男性の使用を前提とした汲み取り式が中心でした。

女性技術者などから不評であったことから、性別を問わず使いやすいトイレの導入が進められています。

職場環境を改善することで、女性の活躍を促進し、建設業界の人材不足解消を図る目的もあります。

災害時にも有用なため

災害時に避難所で使用する仮設トイレが、快適トイレに変わることも期待しています。

快適トイレの普及によって市場に多く流通し、一般的な仮設トイレとして認知されることで、災害時の避難所にも導入されやすくなるめです。

参考に、国が想定している流れを紹介します。

【避難所のトイレが変わる流れ】

  1. 建設現場がレンタルで快適トイレを選ぶ
  2. 建設現場のニーズを受けて快適トイレを扱うレンタル業者の割合が増える
  3. 避難所に届けられる快適トイレの割合が増える

普及により、避難所の環境が大きく改善される可能性があります。

快適トイレと仮設トイレの違い

設置コスト・利用期間・設備の観点から、快適トイレと従来型の仮設トイレの違いについて解説します。

設置コスト

快適トイレや仮設トイレの新品購入時の設置コストは、仕様や構造によって大きく異なります。

レンタル料についても同様で、トイレの種類や設備内容により大きな幅があります。

想定する利用期間

利用期間の想定は、設置目的や工事の期間などによって異なります。

一般的に、快適トイレは仮設トイレより長期間の利用に適していると考えられています。

水洗および簡易水洗を標準仕様にするなど、管理の手間を軽減する機能を備えているためです。

臭いの逆流を防ぐ機能など、快適に使用するための設備が備えられている点も注目すべきです。

仮設トイレは、必要最低限の機能に限定することで、コストを抑えています。

長期利用にはあまり向いていないといえるでしょう。

設備の充実具合

一般的に、設備は快適トイレのほうが充実しています。

国土交通省が、以下の観点で必ず備えなければならないものを定めているためです。

【必ず備えなければならないもの】

  • 仕様(機能)
  • 付属品

より快適に使用するための「推奨仕様」や「推奨付属品」も定められています。

製品ごとに詳細は異なりますが、一般的には快適トイレのほうが設備面で優れています。

快適トイレの標準仕様

国土交通省は、建設現場に設置する快適トイレの標準仕様(=求める機能)を定めています。

具体的な内容は以下の通りです。

出典:(pdf)国土交通省「快適トイレの標準仕様イメージ

洋式便座を使用している

標準仕様として定められている便座は洋式(または洋風)です。

和式便器であっても、洋式便座に変更可能なユニットを備えた製品は、標準仕様を満たしていると見なされます。

一方で、和式便器に簡易な洋式便座を被せる方法は、原則として認められていません。

水洗機能が備わっている

衛生的な利用を可能にする機能も、標準仕様に含まれています。

具体的な機能は以下の通りです。

【衛生的に使用できる機能】

  • 水洗機能
  • 簡易水洗機能

つまり、快適トイレの仕様として尿や便を水で流す機能が求められています。

あるいは、汚物を分解するし尿処理機能でも構いません。

容易に開かない施錠がついている

鍵があっても、外側から簡単に開錠できてしまうと、安心してトイレを利用できません。

性別を問わず安心して利用できるよう、容易に開錠されない施錠機能も備えられています。

具体例として、二重ロックやボタン式ロックが挙げられます。

緊急時には外側から解錠できるような安全機能が備えられている点も重要です。

ニオイ逆流防止機能が備わっている

汚物の臭いが逆流すると、快適にトイレを利用することができなくなるため、ニオイ逆流防止機能を有していることも求められます。

具体例として、簡易水洗トイレのフラッパー機能が挙げられます。
フラッパーとは、流した水や排泄物の重みによって開閉する弁のことです。

照明設備が備わっている

トイレの利用時に使用できる照明設備も、標準機能のひとつとして含まれています。

建設現場では、電源を確保できないケースが多いため、電源を必要としないものが推奨されています。
具体例として、電池式や発電機接続式が挙げられます。

ただし、インフラが整っている場合には、電源の使用も可能です。

フックまたは荷物置き場がある

衣類をかけられるフック、または荷物を置ける棚も必須の設備として定められています。

安全帯などを掛けたり、荷物を置いたりする頻度が高いためです。

これらの設備は、5kg以上の耐荷重に対応していることが求められています。

快適トイレ認定とは

国土交通省が定める標準仕様を満たした仮設トイレに対して、NPO法人日本トイレ研究所が行っている認定です。

認定を受けたトイレに、快適トイレ認定ステッカーが発行されています。

主な目的は以下の通りです。

【認定の目的】

  • 快適トイレの普及を推進する
  • 仮設トイレの品質を高める

信頼できる製品を見極める際の目印として活用できます。

出典:Labo.日本トイレ研究所「『快適トイレ』認定」

快適トイレを活用する際に必須となる付属品

国土交通省は、快適トイレに付属品として備えておかなければならないものも定めています。

必須となる付属品は以下の通りです。

付属品 概要 
男女別の表示(現場に男女がいる場合) 女性用トイレを設置している場合は、ドアなどにその旨を明確に表示する 
周囲からトイレの入り口が見えない工夫 誰でも安心してトイレへ入れるように、入口に目隠しを設置するなどの対策を講じる。男性用と女性用を分ける場合は、それぞれのトイレから互いの入口が見えないようにする 
サニタリーボックス 女性用トイレに必ず設置する 
鏡と手洗器 身だしなみを整える鏡、手の衛生を保つ手洗器を設置する。トイレと別でも構わない 
衛生用品 便座除菌クリーナーなどを設置する。備え付け以外のものでも構わない 

快適トイレには、これらの付属品が標準で備えられています。

快適トイレは女性も使いやすい仮設トイレ

ここでは、女性の使用を想定して開発された快適トイレについて解説しました。

簡単に開けられない鍵をつけている、鏡と手洗器を完備しているなどの配慮がなされているため、建設現場で働く女性も、安心して利用することができます。

職場環境の改善を通じて、人材不足の解消につながる可能性があります。

性別を問わず働きやすい環境を目指している方は、導入を検討してみてはいかがでしょうか。

製品の詳細は、ワールドシェアセリングの快適トイレページでご確認ください。

快適トイレの施工事例

  • 長崎県 九十九島観光公園
    長崎県 九十九島観光公園

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