地盤調査コラム

地盤調査にかかる費用はいくら?相場と費用を抑えるコツ

地盤調査にかかる費用はいくら?相場と費用を抑えるコツ

新築物件を建てる際は、実質的に地盤調査が義務付けられています。そのため、事前に大まかな費用を把握しておくことが大切です。

今回は、地盤調査にかかる費用について解説します。費用を抑えるコツについても解説しているため、地盤調査のご依頼を検討中の方は、ぜひ参考にしてみてください。

地盤調査の費用相場

今回は、代表的な地盤調査方法の相場を4つ紹介します。各調査方法の概要やデメリットなども併せて解説しているため、調査方法を選ぶ参考資料としてもぜひ活用してみてください。

スクリューウエイト貫入試験

スクリューウエイト貫入試験(SWS試験)は、先端がスクリュー状になっている鉄の棒を地盤に差し込み、一定の深さに達するまでに生じた棒の回転数や必要なおもりの重さを基準とし、地盤の強度を確かめる方法です。

狭い土地でも対応可能であることが特徴であり、ほかの調査方法に比べて簡易的な方法であるため、費用は1回あたり5万円〜10万円ほどと安価です。簡易的でリーズナブルな方法である分、土質までは採取できず、深度10m以上は調査できないなどの デメリットがあります。

数ある調査方法のなかでも、SWS試験は住宅の地盤調査でよく使われます。ハウスメーカーによっては、地盤調査にかかる費用のうち、SWS試験費用を一部または全額を負担してくれるところもあります。

スクリュードライバーサウンディング試験

スクリュードライバーサウンディング試験(SDS試験)は、SWS試験よりも精度が向上したものです。SWS試験では回転するスクリューの音で地盤の強度を判断していたのに対し、SDS試験では回転時に発生する回転力や近隣の地盤データも含めて地盤調査を行います。

そのため、SWS試験に比べてSDS試験は土質の推定精度が高く、費用相場も8〜10万円ほどと少々高額になります。

表面波探査

表面波探査はレイリー波探査試験ともいいます。地盤に振動を与え、その振動が伝わる速さを測定することで地盤の強度を測定します。

具体的には、地盤に振動を与える起震器と振動をとらえる検出器を設置し、起震器から検出器までにどのくらいの速度で振動が伝わるかを測定し、地盤の強度を確かめます。

費用相場は5〜10万円で、所要時間は半日程度です。ほかの調査方法と比べて短期での調査が可能ですが、調査担当者の技術力や埋没物の有無・地中の空洞によって結果が左右されやすいです。

ボーリング調査

ボーリング調査は標準貫入試験とも呼ばれます。地面に直径8cmほどの穴をあけたところへ鉄の筒状部品を挿入した後、所定の高さからハンマーを落とし、地面がハンマーによる打撃を何回受けたかで地盤の強度を測ります。

1日〜数日ほどの所要時間がかかり、費用相場は20〜30万円ほどと高額です。また、広いスペースを要するため、多くの場合はマンションやビルなど中~大規模の建物を建築する際に用いられます。

ボーリング調査の歴史の長さからデータの信頼性が高いことと、数十m以上の深部や固い地盤など特殊な地盤も調査できること、土の採取を同時に行うため土質調査もできることが特長です。

地盤調査の費用を抑えるコツ

地盤調査は、工夫次第で費用を抑えられます。今回はコツを2つ解説するため、できそうなことからぜひ始めてみてください。

地盤のよさそうな土地を見極める

専門的な知識がなくても、地盤がよさそうな土地を見極める方法は主に3つあります。

1つ目は、高さがある土地です。比較的高さのある土地は水分が蒸発しやすく、水が溜まりにくいため、地盤が固くなる傾向があります。標高や海抜の高さだけでなく、周辺の土地に比べて高さがあるかどうかも見ておきましょう。

2つ目は地名です。地名で見極める際は「田」や「川」など、水が多そうな場所の漢字が含まれているかどうかで判断しましょう。田や川が地名に含まれているということは、むかしその場所に田んぼや川があった可能性があり、地盤が弱い場合があります。

3つ目は、まわりに神社や仏閣がある場所です。神社や仏閣は、地盤の強い土地に建てられる傾向があります。また、神社や仏閣がまわりにあるということは、むかし人が住んでいたという証拠にもなります。

これらを参考に、丈夫な土地をある程度絞り込むことができます。しかしどんなときでも当てはまるとは限らないため、より詳しく調べたい際は、国土地理院のサイトで昔の航空写真を見て確認するのもよいでしょう。 軟弱な地盤に建物を建築した場合、不同沈下が起きるおそれがあります。こちらの記事では、不同沈下とは何か、また地盤沈下との違いを解説します。

既存の地盤データを確認する

地盤調査と改良工事をそれぞれ別の会社が担当する場合、提携先の会社へ紹介料が発生する場合があります。この紹介料の享受を目的として、過剰かつ不必要な改良工事を提案する地盤調査会社もゼロではありません。

このような事態を避けるためには、中間マージン削減など無駄なコストをかけない工夫をしている会社を選ぶほか、改良工事が妥当であるかどうかをある程度判断できる知識を身に付けるとよいでしょう。

具体的には、地盤調査報告書の見方を少しでも把握することが役に立ちます。地盤調査報告書の内容が把握できるようになると、地盤の改良工事を行うことが妥当であるかを少しでも判断できるようになります。

まとめ

今回は、地盤調査にかかる費用について解説しました。地盤調査に関しては、専門家と話し合いながら進めていきましょう。

ワールドシェアセリングでは、豊富な地盤データから地盤調査前に改良工事が発生する可能性を予測できます。余分なコストを抑える中間マージンの大幅カットを実現しているだけでなく、改良工事も最大5社まで一括見積もりできるため、最適なコストで工事が行えます。
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